遺言と違う遺産分割(令和8年3月26日掲載) | |
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公開日:2026-03-26
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【問い】先日、父が亡くなり、自筆証書による遺言が法務局に保管されていることが分かりました。遺言書は、遺産を全て私に相続させるという内容でしたが、私は、相続人である兄弟3人で協議して、それぞれが納得する遺産分割をしたいと思っています。遺言書の内容と異なる遺産分割は可能ですか。遺言の執行者は指定されていません。
【税理士】特定の相続人(今回はあなたです)に全部の遺産を与える旨の遺言書がある場合に、相続人全員(今回は兄弟3人)で遺言書の内容と異なる遺産分割をした時は、受遺者である相続人(あなた)が遺贈を事実上放棄し、共同相続人(兄弟3人)の間で遺産分割が行われたとみるのが相当です。
したがって、各人の相続税の課税価格は、相続人全員で行われた分割協議の内容によることになります。
今回は遺言執行者の指定はされていないようですが、指定されている場合には、遺言書の内容と異なる遺産分割を行うときは事後の問題発生をさけるため、あらかじめ遺言執行者の同意を得ることが必要です。
【問い】この場合、私から他の兄弟への贈与税の課税関係が生じることはありませんか。
【税理士】遺言書の内容と異なる遺産分割が行われたとしても、当事者の合意があれば、財産取得者に対する相続税の課税のみであり、贈与税の課税の問題は生じません。
詳しくはお近くの税理士にお尋ねください。
(南九州税理士会熊本東支部 福永秀昭)
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※掲載の【答え】については、
新聞掲載日現在の法令に基づいています。
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