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親族間のお金の貸借(令和6年5月9日掲載)


公開日:2024-05-09

贈与に近い場合は課税対象に

【問い】私は、父から500万円の事業資金を借り入れました。夫と妻、親と子、祖父母と孫など、親族間でのお金の貸し借りが贈与として取り扱われることがあると聞きましたが、どのような場合ですか。

【税理士】親と子といった親族間でのお金の貸し借りが、すべて贈与として取り扱われるわけではありません。

 ただ、親族間であっても、返済期間や利息を定めず「ある時払いの催促なし」や「出世払い」というような貸し借りは、将来ちゃんと返済されるかどうか分かりません。実質的に贈与に近い場合は、贈与税の課税対象となります。

【問い】贈与として取り扱われないためには、どのようなことに注意すればよいですか。

【税理士】お金の貸し借りが贈与と見なされないようにするには、親族間でも次のようなことを書面で残すといった対応が必要です。

 まずは、返済期間を明確にすること。次に、通常の利息が定められていること。さらに、ロ座振り込みなどによって返済が確認できること―などです。

【問い】無利息でお金の貸し借りをした場合、経済的な利益があったとして贈与税が課税されますか。

【税理士】親が子に無利息でお金を貸した場合、子どもは利息に相当する分の金額の贈与を受けたと考えられます。ただし、利益を受けた金額が年間110万円以下で、贈与税の非課税の範囲内であれば課税されません。

 詳しくは、お近くの税理士にお尋ねください。

(南九州税理士会熊本東支部 福永秀昭)

※掲載の【答え】については、
新聞掲載日現在の法令に基づいています。

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