青色申告のメリット(令和5年1月26日掲載) | |
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公開日:2023-01-26
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【問い】私は2022年4月に個人で建設業を新規開業しましたが、先日、知人から青色申告という制度があると聞きました。それがどのような制度で、どんなメリットがあるのか教えてください。 【税理士】1年間(1月1日から12月31日まで)の所得金額を正しく計算するためには、収入や経費に関する日々の取引状況を記録し、取引に伴って作成、受領した書類を保存しておく必要があります。 そこで、一定水準の記帳をし、それに基づいて正しい申告をする人については、所得金額の計算などに有利な取り扱いが受けられる青色申告という制度があります。事業をされている方には、ぜひお勧めします。一定の要件の下での青色申告の主な特典は次のとおりです。 ①青色申告特別控除 事業所得から55万円(要件によっては65万円、または10万円)を差し引くことができます。 ②青色事業専従者給与 その事業にもっぱら従事している家族に支払った給与を必要経費に算入できます。 ③純損失の繰り越し繰り戻し 事業から生じた損失(赤字)の金額がある場合、損益通算してもなお控除しきれない部分の金額(純損失の金額)は、翌年以後3年間にわたって順次各年分の所得金額から差し引くことができます。また、純損失の繰り越しに代えて、その損失額を前年に繰り戻して、前年分の所得税の還付を受けることもできます。 以上のように青色申告は節税につながりますし、また、正しい帳簿の記録は税金の計算だけでなく、事業経営の合理化等の検討にも役立ちます。 青色申告の手続きや帳簿の記帳の程度など詳しい内容については、お近くの税理士へお尋ねください。
(南九州税理士会熊本西支部 舛永光司)
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※掲載の【答え】については、
新聞掲載日現在の法令に基づいています。
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