相続開始前3年以内の贈与(令和元年5月9日掲載) | |
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公開日:2019-05-09
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【問い】3月に父が亡くなりました。相続人は母と私と弟の3人です。遺産は基礎控除額4800万円を超え、申告が必要になりました。
弟は昨年、父から500万円の現金の贈与を受け、申告と納税を済ませています。私は7年前、土地を購入する際に父から1千万円の贈与を受けました。その際に2500万円まで贈与税がかからず、相続時に相続財産と合わせて精算する「相続時精算課税の特例」を選択して申告しました。これらの贈与も相続税の申告が必要ですか。
【税理士】相続などにより財産を取得した人が、被相続人から相続開始前3年以内に贈与を受けた財産があるときは、基礎控除額110万円以下の贈与財産も含めて相続財産に加算されます。
弟さんは、昨年お父さんから贈与を受けた500万円を相続財産に加算して申告をすることになります。ただし、その500万円に対する贈与税として既に支払った額は、相続税から控除されます。
また、あなたが受けた贈与は相続時精算課税の特例を受けた財産ですので、相続税の対象です。今回お父さんから相続する財産に、7年前に贈与を受けた1千万円を加算して相続税の申告をしてください。
詳しくはお近くの税理士にご相談ください。
(南九州税理士会熊本東支部 中野正)
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※掲載の【答え】については、
新聞掲載日現在の法令に基づいています。
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