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住宅取得資金の贈与(令和5年8月10日掲載)


公開日:2023-08-10

一定額まで非課税の場合も

【問い】今年、長男が家を建てるというので住宅資金の一部を援助しようと考えています。住宅取得資金の贈与を受けた場合の非課税制度について教えてください。

【税理士】通常、親から子どもに年間110万円を超える資金を渡した場合には贈与税がかかけます。贈与を受けた側が贈与税の課税対象ですので、ご質問の場合は長男に贈与税がかかります。

 ただし、2022年1月1日から23年12月31日までの間に父母や祖父母などの直系尊属から住宅資金の贈与を受けた場合、一定の要件を満たせば、省エネ・耐震・バリアフリーの住宅は1千万円まで、それ以外の住宅は500万円まで贈与税が非課税となります。この場合でも、贈与税の暦年課税の基礎控除110万円は適用できます。

 非課税となる主な要件として、①対象となる家屋の床面積が40平方メートル以上240平方メートル以下で、床面積の2分の1以上に当たる部分が受贈者(贈与を受けた人)の居住用②贈与を受けた年の所得税にかかる合計所得金額が2千万円以下(家屋の床面積が40平方メートル以上50平方メートル未満の場合は1千万円以下)③贈与を受けた年の翌年の3月15日までに、住宅取得資金の全額を充てて家屋の新築等をする―などがあります。

【問い】申告手続きで注意することはありますか。

【税理士】住宅取得資金の非課税の適用を受けるには、贈与税の申告書に必要書類をそろえて期限内に申告することが要件となります。

 詳しくはお近くの税理士にお尋ねください。

(南九州税理士会熊本西支部 橋本研)

※掲載の【答え】については、
新聞掲載日現在の法令に基づいています。

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