マイホームの譲渡損失(令和5年6月8日掲載) | |
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公開日:2023-06-08
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【問い】現在住んでいる家を譲渡して新築住宅を購入することにしましたが、譲渡損失が生じそうです。譲渡損失を上手に活用する方法はありませんか。 【税理士】マイホーム(旧居宅)を2023年12月31日までに売却して新たにマイホーム(新居宅)を購入した(買い替えた)場合、旧居宅の譲渡による損失が生じたときは、その年の給与所得や事業所得などと相殺して所得税や住民税を減らすことができます。これを損益通算といいます。損益通算をしても控除しきれなかったときは、譲渡の年の翌年以降(3年以内)の所得からも繰り越して差し引ける繰越控除を利用できます。 この特例の適用を受けるためめ一定の要件として、①旧居宅の所有期間か5年を超える②新居宅の床面積が50平方メートル以上③新居宅について償還期間10年以上の住宅ローンを有する④旧居宅の売主と買主が親子や夫婦などの特別な関係にない―などがあります。 【問い】どのような手続きが必要ですか。 【税理士】この特例の適用を受けようとする旨を記載した確定申告書に、居住用財産の譲渡損失の金額に関する明細書、旧居宅の登記事項証明書、新居宅に係る登記事項証明書及び住宅ローンの残高証明書などの必要書類を添付して、申告期限内に提出する必要があります。 このほか、新たにマイホームを買い替えない場合、マイホームの譲渡損失の損益通算と繰越控除の特例もあります。 詳しい内容については、国税庁ホームページをご覧になるか、お近くの税理士にお尋ねください。
(南九州税理士会熊本東支部 東川政治)
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※掲載の【答え】については、
新聞掲載日現在の法令に基づいています。
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