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18歳成人と特例税率(令和5年5月25日掲載)


公開日:2023-05-25

贈与や相続の時期で異なる

【問い】私は2023年2月、祖父から現金300万円の贈与を受けました。昨年4月1日から成人年齢が引き下げられました。私は今年の9月で19歳になりますが、贈与税の特例税率の適用はどうなりますか。

【税理士】成人年齢が20歳から18歳に引き下げられたことに関するご質問ですね。民法改正に伴って税制も改正され、贈与や相続の時期によって年齢要件が異なるので注意が必要です。

 父母や祖父母(直系尊属)からの贈与については、特例税率が適用されます(租税特別措置法70の2の5)。適用の年齢判断は、その年の1月1日に18歳以上であることです。あなたは23年1月1日に18歳だったので、成人年齢の要件を満たしており特例税率が適用されます。

 なお、特例税率は直系尊属に限定されているので、義父母からの贈与には適用されません。 

【問い】贈与税関係で、ほかに変更点はありますか。

【税理士】同様に、相続時精算課税制度、住宅取得等資金の非課税措置、結婚・子育て資金の非課税、事業承継税制等に関して年齢要件が変更されているので、ご注意ください。

【問い】相続税に関して、成人年齢の引き下げで要件が改正されたものはありますか。

【税理士】22年4月1日以降の相続において、相続人が18歳未満であれば未成年者控除(相続税法19の3)の適用を受けられます。相続や贈与に関しては特例が多く適用要件がそれぞれ異なりますので、詳しいことは早めにお近くの税理士にご相談ください。

(南九州税理士会熊本東支部 長野政信)

※掲載の【答え】については、
新聞掲載日現在の法令に基づいています。

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