クラウドファンディング(令和4年8月25日掲載) | |
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公開日:2022-08-25
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【問い】コロナ禍で生活に困窮している世帯の子どもたちのために、最近注目されているクラウドファンディングにより個人で寄付を募り、少しでも生活や教育の支援ができればと考えています。クラウドファンディングで集めた資金には税金がかかりますか。 【税理士】クラウドファンディングには、大きく分けて購入型、寄付型および投資型の3種類があります。その内容によって課税される税金の種類が違いますので注意が必要です。 ご質問のグラウトファンディングは、出資者に対しては見返りがなく、寄付を受けてプロジェクトを行うため「寄付型」と呼ばれているタイプです。資金調達者は、無償で資金を受け取っているため収入とみなされ課税されますが、出資者が個人か法人かで取り扱いが異なります。 個人から寄付を受けた場合は、贈与税が課税されます。贈与税には年間110万円の基礎控除があるため、寄付を受けた金額が110万円を超える場合には、贈与税の申告が必要となります。それに対し、法人から寄付を受けた場合は、一時所得となり所得税が課税されます。 一時所得には50万円の特別控除があるため、寄付を受けた金額が50万円を超える場合には、確定申告が必要です。 【問い】出資者が提供した寄付についてはどうなりますか。 【税理士】個人が、国や市町村、認定NPO法人などの一定の相手先へ寄付を行った場合には、所得税の寄付金控除を受けることができます。しかし、ご質問のケースは、資金調達者が個人のため一定の相手先には該当せず、寄付金控除の対象にはなりません。 詳しくはお近くの税理士にお尋ねください。
(南九州税理士会熊本西支部 今村英雄)
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※掲載の【答え】については、
新聞掲載日現在の法令に基づいています。
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